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2020.11.20(最終更新日:2020.11.20

循環器内科のシステム化ワークフロー

医者

循環器を専門にする内科クリニックのシステム化は、①電子カルテ、➁検査管理(院内・院外)、③予約システム、④オンライン診療の4点を考える必要があります。
循環器内科の特徴として、院内で行う検査や外注検査など、全体的に検査が多く、その管理がシステム上重要となります。また、その検査結果をカルテに反映し、指導を行う流れが大切です。さらに「定期的な受診」を促す仕組みづくりも大切になります。

1.多職種間連携における電子カルテ効率化のポイント

循環器内科イメージ

循環器内科は、医師を中心に、CTやエコー、X線撮影を担当する技師と、採血・検査を担当する看護師、栄養指導を担当する栄養士が相互に連携し、素早くカルテに情報を反映し、情報共有を行うことが大切です。これを実現するためには、医師と看護師、技師、栄養士の連携が重要になります。全スタッフが電子カルテの入力、閲覧を行い、「情報の源泉は電子カルテである」という意識づけが大切です。また、多職種間の情報連携をスムーズにし、医師の負担軽減を進めるために、クラークを活用しているケースが多くあります。

2.診療行為と病名のセット化

診療行為と病名のセット化イメージ

「セット化」については、所見、画像・検査、処方・処置、そして病名のすべてをセット化することで、入力の手間を大幅に削減することが可能です。
例えば、高血圧の患者を考えてみましょう。健康診断などで高血圧症の疑いがあると来院され、主訴を確認し、所見は検査(採血・血圧・心電図・エコー)や画像(X線撮影)の結果などを確認します。また、既往症があるかどうか問診票を確認します。処方は、Ca拮抗薬などを選びます。病名は高血圧症となります。この一連の流れをセット化することで、入力は飛躍的にスピードアップします。

また、「特定疾患療養管理料」と指導内容をセット化することも、スピードアップに有効です。ただし、複数の指導内容から選べるようにしておくことが大切です。ワンパターンな指導内容は査定時に指摘されることが多いようです。

セットについては、最初に頻出する疾患をいくつかセット化しておき、後から追加・変更を繰り返すことで、より良いセットが作られていきます。また、セットは医師やクラークが覚えやすいように名称を付けるとともに、配置についても、疾患ごとに区別して配置しておくと探しやすくなります。

忘れてはならないのは、セットを更新した際には、必ず情報連携を行うことです。これは電子カルテを入力する誰もが心得て欲しいところです。いつの間にかセットが更新されていたり、配置が変わったりすると、トラブルのもとになります。

3.クラークの動き

「クラーク」については、まず医師とクラークの役割分担を行います。どの入力を医師が行い、クラークは何を担うかを決めることです。これを決めておくことで、医師とクラークの連携がスムーズに進みます。

まず初診と再診のセット、疾患ごとのセットから、どのセットを選ぶかを考えます。セットを選ぶ際のヒントは、患者の訴え、健診結果、院内での検査結果などから類推することになります。初めのうちは、医師が出してほしいセットを口頭でしっかり指示することが大切です。いずれクラークが経験を積むことで、医師の動きに伴奏し、先回りすることが可能になります。クラークの成長は、疾患への理解とともに、経験が必要になりますので、長い目で育成していただくことをお勧めします。

4.検査管理

検査管理イメージ

循環器内科の「検査」は、検体検査(院内・院外)やCT、レントゲン撮影、エコー、心電図検査などが考えられます。検体検査は院内で実施するもの、外注検査センターに依頼するものがあります。これらの検査の流れを、医師、看護師がしっかり理解しておくことでスムーズな運用が可能になります。具体的には、検査の指示や実施、検査結果のカルテへの反映、結果に対する患者説明の記録などを整理しておくことをお勧めします。

システム化のポイントは、検査結果の取り込みにあります。CTやレントゲン、エコーなどの画像による検査結果は「画像ファイリングシステム」にまとめ、外注検査を電子カルテで管理するというのが一般的な運用方法です。ただし、院内で検体検査を行う場合は、その検査結果をどのように電子カルテに連携、取り込むかは確認が必要です。検査結果を閲覧する際に、できるだけ「一緒に確認できるものはまとめる」という原則に沿って確認してください。

5.予約管理

循環器内科は、治療上定期的な受診が必要です。定期的な診療を促すため、「予約システム」を導入する場合が多くみられます。運用としては、診療の終わりに、予約を取るのですが、ここで時間がとられてはスムーズな診療が実現できません。例えば、次回の予約を看護師やクラークに任せ、医師は診療に専念できる環境を作ることが大切です。

多くの循環器内科では、基本は時間ごとに予約する「時間予約システム」を導入しています。しかしながら、初診を手厚くしたいと考える場合は、初診は順番管理システム、再診は時間予約システムと分けて、併用しているケースもあります。ちなみに、順番管理システムは銀行の発券システムのように、患者が1番、2番と診察番号(札)をシステムから発番し、それをもとに患者の診察順番を整理していくシステムです。

予約システム並びに順番管理システムは、Webから簡単な操作で予約・発番、進行状況の確認が可能で、自分の予約時間、あるいは順番が近づいてから、クリニックに向かうという受診行動が促されます。その結果、待合室で長時間患者が滞留することがなくなります。

6.オンライン診療

オンライン診療イメージ

コロナ禍での「受診控え」の影響から、オンライン診療を始めるクリニックも増えています。循環器内科は、比較的オンライン診療との相性が良いとされています。例えば、感染拡大が進み、患者から受診を控えたいという要望があるときは、オンラインで診療を行う。拡大が収まったら、患者に外来診療を促すというように、外来診療の非常時の補助ツールとしてオンライン診療を考えてはいかがでしょうか。

診療を継続することを最優先に、外来、オンラインを使い分けると良いでしょう。システム上のポイントは、電子カルテとオンライン診療の間で、患者情報の連携ができることで使いやすさが向上します。

7.まとめ

以下に循環器内科のシステム上のポイントを5点まとめましたので、参考になさってください。
①医師と看護師、技師、栄養士、クラークの多職種間で電子カルテを利活用する。
②検査は画像系は画像ファイリング、数値系は電子カルテで管理する。
③セット化とクラーク運用でスピードアップを図る。
④次回予約を看護師やクラークに任せ、医師は診療に専念できる環境を作る。
⑤外来診療の非常時の補助ツールとして、オンライン診療を活用する。

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