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2020.12.25(最終更新日:2020.12.25

呼吸器内科のシステム化ワークフロー

医者

呼吸器を専門にする内科クリニックのシステム化は、①電子カルテ、➁検査管理(院内・院外)、③Web問診、④オンライン診療の4点を考える必要があります。
呼吸器内科の特徴として、院内で行う検査や外注検査など、全体的に検査が多く、その管理がシステム上重要となります。また、その検査結果をカルテに反映し、指導を行う流れが大切です。さらに「定期的な受診」を促す仕組みづくりも大切になります。

1.多職種間連携における電子カルテ効率化のポイント

採血・検査イメージ

呼吸器内科は、医師を中心に、採血・検査を担当する看護師が連携し、素早くカルテに情報を反映し、情報共有を行うことが大切です。これを実現するためには、医師と看護師の連携が重要になります。その際、全スタッフが電子カルテの入力、閲覧を行い、「情報の源泉は電子カルテである」という意識づけが大切です。また、多職種間の情報連携をスムーズにし、医師の負担軽減を進めるために「クラーク」を活用しているケースもあります。

2.診療行為と病名のセット化

X線撮影

「セット化」については、所見、画像・検査、処方・処置、そして病名のすべてをセット化することで、入力の手間を大幅に削減することが可能です。
例えば、肺炎の患者を考えてみましょう。熱や咳などの呼吸器症状があり、かぜにしては重篤感が強ければ肺炎を疑います。主訴を確認し、所見は聴診、画像(X線撮影)や検査(血液・細菌検査)の結果などを確認します。また、既往症があるかどうか問診票を確認します。処方は抗菌薬などを選びます。病名は肺炎となります。この一連の流れをセット化することで、入力は飛躍的にスピードアップします。

また、重篤な肺炎の場合は入院治療が必要となりますので、紹介状(診療情報提供書)の作成をいかにスピーディに行えるかが重要になります。電子カルテの書類作成機能で、あて先(医療機関・担当医)の登録、ひな形(フォーマット)を作っておくことで、素早く紹介状を作成することが可能になります。診療をできるだけ止めないためには、紹介状の下書きをクラークにやってもらっても良いでしょう。

セットについては、最初に頻出する疾患をいくつかセット化しておき、後から追加・変更を繰り返すことで、より良いセットが作られていきます。また、セットは医師やクラークが覚えやすいように名称を付けるとともに、配置についても、疾患ごとに区別して配置しておくと探しやすくなります。

忘れてはならないのは、セットを更新した際には、必ず情報連携を行うことです。これは電子カルテを入力する誰もが心得て欲しいところです。いつの間にかセットが更新されていたり、配置が変わったりすると、トラブルのもとになります。

3.クラークの動き

クラークイメージ

「クラーク」については、まず医師とクラークの役割分担を行います。どの入力を医師が行い、クラークは何を担うかを決めることです。これを決めておくことで、医師とクラークの連携がスムーズに進みます。

まず初診と再診のセット、疾患ごとのセットから、どのセットを選ぶかを考えます。セットを選ぶ際のヒントは、患者の訴え、健診結果、院内での検査結果などから類推することになります。初めのうちは、医師が出してほしいセットを口頭でしっかり指示することが大切です。いずれクラークが経験を積むことで、医師の動きに伴奏し、先回りすることが可能になります。クラークの成長は、疾患への理解とともに、経験が必要になりますので、長い目で育成していただくことをお勧めします。

4.検査管理

呼吸器内科の「検査」は、検体検査(院内・院外)やX線撮影などが考えられます。検体検査は院内で実施するもの、外注検査センターに依頼するものがあります。これらの検査の流れを、医師、看護師がしっかり理解しておくことでスムーズな運用が可能になります。具体的には、検査の指示や実施、検査結果のカルテへの反映、結果に対する患者説明の記録などを整理しておくことをお勧めします。

システム化のポイントは、検査結果の取り込みにあります。X線撮影などの画像による検査結果は「画像ファイリングシステム」にまとめ、外注検査を電子カルテで管理するというのが一般的な運用方法です。ただし、院内で検体検査を行う場合は、その検査結果をどのように電子カルテに連携、取り込むかは確認が必要です。検査結果を閲覧する際に、できるだけ「一緒に確認できるものはまとめる」という原則に沿って確認してください。

5.Web問診

呼吸器内科は、新型コロナウイルス感染症の疑い患者とそれ以外の患者を分けるトリアージが重要になります。トリアージを行うツールとして、最近は事前にWeb上で問診を行うことが可能な「Web問診システム」を導入するケースが増えています。来院前に、自宅などで患者に問診を入力してもらい、問診内容によってトリアージすることが可能となります。事前に問診内容がわかっていれば、新型コロナウイルス感染症の疑い患者か、それ以外の患者かを判断することが可能となり、受診ルートを変更することが可能となります。例えば、We b問診で「発熱・咳」などを訴えている患者は、受付に来る前に、診療所の隔離室や車の中でPCR検査を行うことが可能となります。感染対策として、Web問診は重要なツールとなっています。

6.オンライン診療

オンライン診療

コロナ禍での「受診控え」の影響から、オンライン診療を始めるクリニックも増えています。例えば、感染拡大が進み、患者から受診を控えたいという要望があるときは、オンラインで診療を行う。拡大が収まったら、患者に外来診療を促すというように、外来診療の非常時の補助ツールとしてオンライン診療を考えてはいかがでしょうか。
診療を継続することを最優先に、外来、オンラインを使い分けると良いでしょう。システム上のポイントは、電子カルテとオンライン診療の間で、患者情報の連携ができることで使いやすさが向上します。

7.まとめ

以下に呼吸器内科のシステム上のポイントを5点まとめましたので、参考になさってください。
① 医師と看護師、クラークの多職種間で電子カルテを利活用する。
② 検査は画像系は画像ファイリング、数値系は電子カルテで管理する。
③ セット化とクラーク運用でスピードアップを図る。
④ 感染対策として、Web問診によるトリアージを行う。
⑤ 外来診療の非常時の補助ツールとして、オンライン診療を活用する。

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