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2021.04.28(最終更新日:2021.04.28

コロナ禍のデジタルマーケティング

医師イメージ

長引く新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の感染拡大は、クリニックの経営環境を大きく変えてしまいました。感染症対策の影響による「季節性疾患の減少」、相次ぐ緊急事態宣言の発令などに伴う「患者の受診控え」など、「患者減少時代」が到来しています。また、3密を避ける行動から在宅勤務が推奨され、リモートワークが一般化しています。会議も展示会もセミナーもオンラインが当たり前になり、診察や服薬指導でさえオンラインという時代がやってきています。急速に進むデジタル化の波は、クリニックと患者の間でのコミュニケーションの在り方をも変えようとしています。

1.患者との関係を取り戻すためには

患者

かつて、クリニックは患者にとってもっと身近な存在でした。コロナ禍で、気軽に受診できたはずのクリニックは、「よっぽどのことがない限り受診を控えたい」という患者の樹上行動の変化から、クリニックは足が遠のく存在に変わってきています。このような状況がしばらく続くならば、患者との関係を再構築する必要が出てきていると言わざるを得ません。門を開いて待っていても、勝手に患者が集まる時代は終わったと言えるのではないでしょうか。
患者との関係の再構築において、ヒントとなるのが「CRM」の考え方です。このCRMにおける重要な考え方は、「顧客を把握し、顧客との良好な関係性を構築していく」という思想です。この考え方を医療に置き換えると、「患者と良好な関係性を構築する」ために、クリニックは「顧客管理システム」を活用し、患者のニーズを収集・蓄積し、それに合わせてサービスを組み立て、告知を適切に行う必要があることになります。

2.患者情報を共有する壮大な計画

クリニックにおける顧客情報(患者情報)は、薬剤情報にはじまり、健診情報、既往歴、手術歴など様々あります。政府は、これらの情報を一括に管理する仕組みを現在進めている「オンライン資格確認」の先に描いています。「データヘルス集中改革プラン」では、特定健診情報を2021年3月から、レセプト記載の薬剤情報を2021年10月から、そして手術や移植、透析などの履歴情報や電子処方箋も2022年から開始しようとしています。これらの施策が順調に進むかどうかは、まずはオンライン資格確認次第であり、皆さんもご存じのように本格稼働を半年間延期するという発表が行われています。政府の計画は、いつ完成するかわからない壮大な計画ですので、それを当てにするわけにはいきません。今すぐクリニックで取り組めることを考える必要があるのです。

3.ホームページ、SNSによる能動的な情報発信

ホームページイメージ

クリニックがすぐに取り組むべきは、患者に自院の機能・サービスを迅速に伝えることでしょう。最近では「オフィシャルページ」を作ることは一般的となりました。クリニックサイトを患者に知らしめるためには、「Google Map」への登録はもちろんのこと、いまはSNS(LINE、インスタ、FB、Twitter)の活用が重要になってきています。
ホームページやSNSを運用してみるとわかるのですが、患者に伝えたい情報を一度載せるだけでは、まったく効果はありません。コンテンツは定期的に更新して初めて効果が出るのです。そのためには、「コンテンツを定期的に作り出す」仕組みが大切になります。
SNSの活用では、LINEがわが国で最も使われているSNSツールとなり、クリニックでも活用が進みつつあります。LINEでは、クリニックの公式ページを無料で作ることが可能です。クリニックの公式ページから、「診察予約」や「Web問診」、「オンライン診療」への入り口として活用する取り組みが始まっています。

4.患者情報の蓄積ツール

次に、クリニックの顧客である「患者情報をどう蓄積するか」を考える必要があります。患者情報を蓄積するツールとしては、いまは電子カルテなどが考えられます。クリニックの中心的システムとなった電子カルテは、多くの情報を整理して登録しておける機能が備わっています。また、電子お薬手帳も、薬剤情報だけではなく、それ以外の検査結果や健診結果、日々の生活情報、食事情報などへ拡大していくことで、PHRへと進化していく可能性のあるツールです。いまのところ、様々なツールが存在し、どれを患者に勧めたらよいかは難しいところですが、いずれは統合され、患者管理ツールへと変貌を遂げると予想します。

5.患者の潜在的ニーズをくみ取る

患者

「オンライン診療」は、コロナ禍において規制が大きく緩和されました。今後は恒常的に利用できるようにと、政府で議論が始まっています。このオンライン診療は、今後一般化し、クリニックと患者をつなぐツールとして変化していく可能性があります。
「通院せずに診療を受けたい、薬をもらいたい」という要望は、もともと患者の潜在ニーズの中にあったもので、今回のコロナ禍で一気に表出化したに過ぎません。新型コロナの感染拡大が続くうちは、状況が悪化した際に患者とクリニックをつなぐツールとして、準備しておく必要があるでしょう。患者のニーズをくみ取り、適切なサービス提供を行うことが、患者と良好な関係を作る上で求められています。

6.デジタル化で進む「かかりつけ医」制度

患者

クリニックと患者の密接な関係構築は、政府が進める「かかりつけ医制度」へと帰結します。かかりつけ医制度とは、「健康に関することを何でも相談でき、必要な時は専門の医療機関を紹介してくれる身近にいて頼りになる医師のこと」と日本医師会は定義しています。
新型コロナがもたらした急速なデジタル社会は、このかかりつけ医制度を後押ししています。患者から選ばれるクリニックになるために、どのようにデジタルツールを利用していくかは、新しいクリニック経営のあり方としてますます重要になっています。

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