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2021.06.29(最終更新日:2021.06.29

開業準備スケジュール(4)建築・内装(5)医療機器の選定

医師イメージ

引き続き、開業スケジュールについて考えていきましょう。今回は(4)建築・内装(5)医療機器の選定、について解説していきたいと思います。

建築・内装(8カ月前~6カ月前)

内装イメージ

物件が決まりましたら、次はクリニックの建築・内装に移ります。クリニック建築は他の建築に比べ特殊な部分も多いため、クリニック建築および内装工事の経験が豊富な業者を選定する必要があります。また、設計と工事が異なる場合もあり、分かれる場合は十分に報告連絡相談を行うことが大切です。
 レイアウトの打ち合わせを行う際、患者の動線とスタッフの動線をしっかり意識して話し合いを行う必要があります。スタッフの動線などを裏動線などと呼ぶこともあります。医療機器や医薬品・医療材料の棚などを設置した後、医師やスタッフ、患者さんにとって快適な動線を確保する必要があります。また、開業して分かるのですが、年々収納すべき物品が増えていきますので、しっかりとした収納を用意することは忘れずに盛り込んでください。
また、クリニックでは、患者さんの個人情報を多く預かりますので、事務書類などが患者さんから見えない設計にしたり、診察室を中心に防音設計にしたりといった配慮が必要です。
スタッフの休憩室や更衣室についても確保する必要があるでしょう。クリニックは女性の多い職場ですから、その点は十分に考えておく必要があります。休憩についても、コロナ禍の影響で、順番に分かれて休憩をとることが増えています。医師およびスタッフが快適にクリニック内で過ごせるか、という視点を忘れないでください。
クリニックは毎日を「朝礼」をしたり、「ミーティング」をしたり、「研修」をしたりといったように、スタッフが一堂に集まることも多くあります。スタッフが一堂に集まれる場所の確保も大切な視点です。待合室のレイアウトを変更できるようにしておくなど工夫が必要です。
電源や院内LANについては、医療機器やシステムの兼ね合いがあるため、医療機器とシステムの選定も並行して行われるのが一般的です。レントゲン一つとっても、メーカーごとにサイズは異なりますので、しっかりと医療機器の寸法を確認しておくことが大切です。
クリニックの設計・内装は、「医療法」や「建築基準法」といった法令も関わります。開業前に行われる自治体の「保健所」による立ち入り検査などで、不備が指摘されて、開業前にドタバタすることのないようにする必要があります。これらの確認は、専門家である建築施工会社や設計事務所が十分に理解していますが、併せて外部のコンサルタントを介して、設計や内装に不備がないかを確認しておくことも重要です。

新型コロナの影響

新型コロナイメージ

レイアウトを決める際に、新型コロナウイルス感染症の影響から「感染対策」を意識する必要が出てきています。今後、新型コロナが収束しても、引き続き感染対策の考え方は続くと思われますので、注意点を挙げておきます。
感染対策としては、「3密回避」を考える必要があります。

・受付にアクリル板を設置し、患者とスタッフの飛沫感染を減らすこと。
・受付で手指消毒、体温測定などが行えるスペースを用意すること。
・待合室の患者同士の密を避けるため、パーテーションなどで仕切ること。
・スタッフ同士の密を避けるため作業スペースを広めにとること。
・コロナの疑い患者を隔離できるスペースを用意すること。
・入り口の動線を基本動線と隔離動線に分けること。
・定期的に喚起ができるようにすること。

医療機器(8カ月前)

医療機器

医療機器(レントゲン、内視鏡、エコー、ネブライザー、血球計数系など)を選ぶ際には、クリニックが目指す医療を実現するために必要なものは何かを決める必要があります。以前ご紹介した「コンセプト」に照らし合わせながら考えると良いでしょう。
また、医療機器は定期的な買い替えが必要であり、毎年新製品が出るため、そのような動向もチェックしながら選定する必要があります。新製品が出ると旧製品は価格が下がるというケースも多くあります。そのあたりを十分に意識して買うタイミングを計る必要があるのです。
さらには、医療機器は「診療報酬点数」とも密接に絡んできます。診療報酬の考え方としては、十分に普及した医療機器による撮影・検査は点数が下がっていく傾向にあるので、その点も注意しましょう。くれぐれも過剰投資にならないようにしてください。
最近では、撮影・検査を専門に行う「画像診断センター」なども増えてきていますので、「たまにしか行わない撮影・検査は外部に委託する」といった考え方も持つ必要があります。
どの撮影・検査を院内で行い、それ以外は外注するという考え方に則れば、最低限の機器導入で済みます。専門性の高い検査は、周辺の医療機関と連携することでまかなえるのです。
医療機器の導入・維持にはコストがかかりますので、収益性を踏まえた上で新品、中古、購入、リースといったさまざまな条件から選定を行ってください。

(次回に続く)

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