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2021.08.23(最終更新日:2021.08.23

開業準備スケジュール(8)集患・マーケティング

相談する医者

引き続き、開業スケジュールについて考えていきましょう。今回は(8)集患・マーケティングについて解説していきたいと思います。長引くコロナ禍の影響から、集患戦略は大きく様変わりしています。従来のマーケティング戦略からWebを中心としたデジタル・マーケティング戦略に変わろうとしているのです。

マーケティング戦略

クリニックの集患・マーケティングは、存在を地域住民に「認知」させ、実際の受診につなげる必要があります。一般的なクリニックでは集患に、①看板②パンフレット配布③ホームページ、などを利用します。最近では、スマホの普及により、ホームページの重要性が増しています。また、SNSの普及が進んでおり、ホームページとSNSを組み合わせて考えることが大切になっています。

看板

看板

「看板」には駅看板や野点看板、電柱看板などがあります。駅看板は、患者が電車などの交通手段を利用する場合に有効です。一方で野点看板は、患者が車で来院される場合に有効です。電柱看板は、患者が徒歩・自転車で来院される場合に有効です。どのタイプの看板を選ぶかは、患者がどのようなルートで来院するかを想定して、検討することになります。
長引くコロナ禍の影響で、行動範囲が制限されている現在は、近場の医療機関に来院することが増えています。そのため、駅看板の空きが増えているように感じます。このあたりの環境変化も十分に考慮する必要があります。できれば、来院アンケートなどで反応を見ながら、随時看板の設置場所の見直しを図ることをお勧めします。

パンフレット配布

パンフレット

クリニックは開院時に1回だけ、「パンフレット」を配って良いというのが通例となっています。配布に際しては、必ず警察署などへの届け出が必要となります。これ以外にも、内覧会時や、地域医療機関へのご挨拶、常時の設置などでパンフレットは配布できますので、しっかりとしたものを作成しておきたいものです。
パンフレットの作成については、クリニックの場所、診療時間、休診日、医師のプロフィールといった基本情報とともに、理念やコンセプト、診療内容などを明記すると良いでしょう。写真を多く使い、診療所の雰囲気を伝えることも大切です。パンフレットの役割は、クリニックのコンセプトを伝えることにあります。どんな患者に来院してほしいかをイメージしながら、テイストも意識して作成ください。

ホームページ

ホームページ

ホームページは、開院時に間に合わせて完成すれば良いというのは少し古い考え方です。最近では、開院3カ月前には完成しており、事前認知を行うのが一般的です。その理由は、検索エンジンがホームページを認識するのに最低1カ月かかるとされているためです。
また、検索エンジンで上位に表示させるためには、SEO(Search Engine Optimization)対策やMEO(Map Engine Optimization)対策もしっかり行う必要があります。最近は、スマホで地図から検索するという流れが一般化されており、MEOが重要となっています。

※「SEO」:検索エンジン最適化。基本的に無料から始められるが、対策に手間がかかるため、外注すると高額になる場合も。しかしながら、信頼の置けるホームページになり、ユーザーのクリック数も安定する。検索結果の表示順が一番低い。効果が出るまでが遅い(半年程度)

※「MEO」マップエンジン最適化。検索結果の表示順がSEOより高い。費用を抑えつつ運用できる。地図と一緒に表示される。効果が出るまで約1ヶ月かかる。口コミと一緒に表示される。

情報は患者に伝わって初めて意味がある

ホームページなどのクリニック情報は、患者に正しい情報として届かなければ意味はありません。例えば、患者から「今から行って良いか」といった電話が多くかかっては、受付はその対応に追われてしまいます。コロナ禍で感染を恐れる患者は、クリニックを危険なところと考え、できるだけ短い時間で済ませたいという流れが加速化しています。患者は、クリニックの混雑状況を確認する手段として「とりあえず電話」というかたちで表出しているのです。
ホームページで混雑状況を表示することや、予約システムと連動することは一つの方法です。しかしながら、ホームページの特性上、患者自らがホームページにアクセスしなくては、効果は期待できません。クリニックから患者に直接働きかけることが難しいのです。つまり、ホームページにいくら混雑状況を載せていても、患者がそれを見なければ、情報は届かないことになります。

SNSの活用

SNS

そこで注目されているのが、SNS(Social network Service)の活用です。SNSは、誰もが気軽に情報を発信できる「双方向性」の情報発信ツールとしての性質を持ち、投稿側・閲覧側という垣根が極めて小さい点が特徴です。クリニックは登録された患者に対して、ダイレクトに情報提供が行えるのです。そして近年では、検索エンジンよりもSNS内の検索機能で情報収集を行うケースも増えてきています。クリニックのマーケティング活動として、現在のような緊急性高く、素早く患者に情報を届けたいと考えた場合、SNSが有効だと考えるクリニックが増えています。SNSとホームページを連携させることは、一般企業では当たり前になり、クリニックもいずれは一般化していくことでしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大、それに伴う緊急事態宣言に起因した外出自粛、クリニックの外来減少といった中で、医療界にも新たなマーケティング手法としてSNSの活用が始まっています。
現在、国内で普及しているSNSはLINE、YouTube、Twitter、Instagram、Facebookと5種類あり、利用年齢層、男女比率、メディアとしての特性が異なっています。情報を届けたい患者の年齢層や性別などを考えながらSNSを活用する必要があるのです。

(次回に続く)

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