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2020.03.31(最終更新日:2020.03.31

今後の遠隔診療はどうなっていくのか?

診療イメージ

1.オンライン診療料の要件見直し

遠隔診療イメージ

前回の診療報酬改定でビデオ通話などを利用したオンラインでの診療について、「オンライン診療料」が新設されました。それから2年が経過し、2020年度診療報酬改定では、政府主導で「働き方改革」が進められている背景から、その一つの対策として「ICTの利活用」が改定の柱として打ち出されています。

それを受けて「オンライン診療」のさらなる活用を促すために、算定要件が緩和されています。具体的には、事前の対面診療の期間を「6月から3月」に短縮し、緊急時の対応についても、「患者が速やかに受診可能な医療機関で対面診療を行えるよう、予め患者に受診可能な医療機関を説明した上で、診療計画に記載しておくこと」と、前回あった「緊急時に概ね30分以内に対面による診察が可能な体制」が変更されています。また、オンライン診療料の対象疾患に、定期的に通院が必要な「慢性頭痛患者」が追加されています。

一方、従来の遠隔医療の考え方に立ち戻り、「へき地、医療資源が少ない地域に属する保険医療機関において、やむを得ない事情により、二次医療圏内の他の保険医療機関の医師が初診からオンライン診療を行う場合について、オンライン診療料が算定可能」となりました。「オンライン医学管理料」については、医学管理等の通則から、個別の特定疾患療養管理料など医学管理料において、「情報通信機器を用いて行った場合の評価」として再編が行われています。

2.オンライン在宅管理料の要件緩和

在宅管理料イメージ

「オンライン在宅管理料及び精神科オンライン在宅管理料」については、事前の対面診療の期間を「6月から3月」に見直すとともに、連続する3月の算定に係る要件が撤廃されました。また、月1回の訪問診療に限定されてきた算定要件を、「月1回以上の訪問診療」を行った場合と変更しています。さらに、「対面診療と同一医師が対応する」という要件が緩和され、医師が5人以下のチームで診療を行っていることを前提に、①あらかじめ診療を行う医師について診療計画に記載すること、②複数医師が診療を行うことについて患者の同意を得ていることを条件として、「事前の対面診療を行っていない医師がオンライン診療による医学管理を行っても差し支えない」ことになりました。在宅医療での緩和が大きいことからも、在宅医療での利用を促進する考えが打ち出されています。

3.ICTを活用した外来栄養食事指導、ニコチン依存症管理料の評価

指導イメージ

遠隔診療は「栄養食事指導」についても、外来・在宅における栄養食事指導による継続的なフォローアップについて、ICTを活用した場合の評価が新設されました。具体的には「外来栄養食事指導料」における、2回目以降の栄養食事指導について、情報通信機器を用いて行う指導が評価されました。算定要件として、「医師の指示に基づき当該保険医療機関の管理栄養士が電話又は情報通信機器等によって必要な指導を行った場合に、月1回に限り算定できる」としています。

また、「ニコチン依存症管理料」についても、全5回のうち2回目から4回目にオンラインでの実施の評価が新設されました。この変更により、禁煙外来がオンラインによる自由診療から、保険診療に変わるきっかけになると思われます。

4.かかりつけ医と連携した遠隔医療の評価

かかりつけ医イメージ

 てんかんや難病など希少性の高い疾患について、近隣の医療機関では診断が困難とされる患者に対しては、かかりつけ医と事前に十分な情報共有を図ったうえで、遠隔地の医師がICTを用いた診療を行うことを評価した「遠隔連携診療料」が新設されました。同点数の算定に当たっては、診断を行うまでの間、「3月に1回に限り」算定できるとし、診療報酬の請求は、「対面による診療を行っている保険医療機関が行うものとし、当該診療報酬の分配は相互の合議に委ねる」としています。連携先としては、「てんかん診療拠点病院または難病医療拠点病院であること」と定義しています。

5.ICTを活用した服薬指導の評価

服薬指導イメージ

薬機法が改正されたことで、ICTを用いた服薬指導(オンライン服薬指導)が、対面による服薬指導の例外として認められることになり、「薬剤服用歴管理指導料 4 オンライン服薬指導を行った場合」「在宅患者訪問薬剤管理指導料 在宅患者オンライン服薬指導料」が新設されました。

外来の対象患者は、①オンライン診療の実施に伴い処方箋が交付された患者 ②原則3月以内に薬剤服用歴管理指導料1又は2を算定した患者のいずれも満たすものとされています。一方、在宅の対象患者は、①訪問診療の実施に伴い処方箋が交付された患者 ②保険薬局において在宅患者訪問薬剤管理指導料を月1回のみ算定している患者のいずれも満たすものとされています。

サービス提供にかかる実費については、「服薬指導を行う際の情報通信機器の運用に要する費用及び医薬品等を患者に配送する際に要する費用は、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として、社会通念上妥当な額の実費を別途徴収できる」としており、システム利用料と医薬品の配送費を別途請求できることになります。

6.新型コロナウイルスの対応通知が更なる追い風に

新型コロナウイルスイメージ

今回、新型コロナウイルスの対応通知が2月28日に厚労省より出され、受診を控えたい慢性疾患の患者に対する対応として、電話再診やオンライン診療の活用が特例で認められています。2020年度改定の緩和と新型コロナウイルスの対応で、オンライン診療の活用シーンはますます拡大しています。

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