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2022.03.30(最終更新日:2022.03.30

改定速報―感染症対策と外来の機能分化

感染症対策イメージ

2022年4月に予定される「令和4年度の診療報酬改定」について、速報で情報提供を行っていきます。今回は、クリニックに関係のある項目として「感染症対策」と「外来の機能分化」を取り上げて解説します。

「令和4年度診療報酬改定」は、コロナ禍初の改定であり、新型コロナの感染拡大の影響への対応と共に、これまで継続的に進められてきた「地域包括ケアシステム」の構築、「持続的な社会保障制度」に向けての内容が盛り込まれています。

感染症対策

オンライン診療イメージ

今なお続く新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、診療所の「感染防止対策」について新たに評価が新設されます。具体的には、平時からの個々の診療所感染防止対策の実施や、地域の医療機関等が連携して実施する感染症対策への参画を評価しています。

(新)外来感染対策向上加算 6点(患者1人に月1回)
施設基準としては、①専任の院内感染管理者の配置②地域医療機関・医師会等との連携③業務内容及びマニュアルの整備④職員研修(年2回)⑤地域のカンファレンスの参加(年2回)⑥院内巡回(週1回)⑦発熱外来の体制・自治体ホームページ公開、などが挙げられています。
また、同加算の届出を行っている診療所が、感染対策向上加算1の届出ている病院に対し、定期的に院内の感染発症状況について報告を行っている場合には、「連携強化加算3点」が算定できます。さらに、地域や全国のサーベイランス(JANIS等)に参加している場合には、「サーベイランス強化加算1点」が算定できるとしています。

外来の機能分化と地域連携

こころの連携指導料イメージ

政府は、「外来機能分化と地域連携」を進めるために、紹介状なしの受診患者から定額負担を徴収する病院の範囲が見直されることとなりました。対象病院は現行の特定機能病院及び一般病床 200床以上の地域医療支援病院から、「紹介受診重点医療機関」のうち一般病床200床以上の病院となり、範囲は倍増されることとなるため、紹介状の増加が見込まれます。
 コロナ禍で増加傾向にある精神疾患患者に対して、かかりつけ医と精神科医の連携を促すために「こころの連携指導料」が新設されました。

(新)こころの連携指導料(Ⅰ)350点(月1回)(かかりつけ医)
(新)こころの連携指導料(Ⅱ)500点(月1回)(精神科医)

対象患者としては、「地域社会からの孤立の状況等により、精神疾患が増悪するおそれがあると認められるもの又は精神科若しくは心療内科を担当する医師による療養上の指導が必要であると判断されたもの」としています。かかりつけ医は、「診療及び療養上必要な指導を行い、当該患者の同意を得て、精神科又は心療内科を標榜する保険医療機関に対して当該患者に係る診療情報の文書による提供等を行った場合」にこころの連携指導料(Ⅰ)を算定するとしています。対して、精神科・心療内科医が「診療及び療養上必要な指導を行い、当該患者の同意を得て、当該患者を紹介した医師に対して当該患者に係る診療情報の文書による提供等を行った場合」に心の連携指導料(Ⅱ)を算定するとしています。

急激に進む超高齢社会に備えて、外来医療から在宅医療へのスムーズな移行を推進する観点から「外来在宅共同指導料」が新設されました。

(新) 外来在宅共同指導料1 400点 (在宅を担う保険医療機関が算定)
(新) 外来在宅共同指導料2 600点 (外来診療を行う保険医療機関が算定)
対象患者としては、外来で継続して4回以上受診している患者が在宅での療養を行う際に算定できるとしています。在宅については、他の保険医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム又はサービス付き高齢者向け住宅その他施設等に入院・入所する患者については、対象とはならないとしており、あくまで自宅をイメージしています。
算定要件としては、外来で継続的に診療を受けている患者について、在宅療養を担う医師が、患者の同意を得て、患家等を訪問して、在宅での療養上必要な説明及び指導を、外来の担当医と共同で行った上で、文書により情報提供した場合に、在宅療養を担う医療機関が「外来在宅共同指導料1」を算定するとしています。対して、外来で継続的に診療を行っている医療機関は「外来在宅共同指導料2」を算定します。なお、外来担当医については、情報通信機器を用いて行った場合でも算定できるとしています。

外来在宅共同指導料イメージ

まとめ

政府は新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、「感染対策」については、クリニック個々の体制に合わせて、地域での連携体制の強化を求めています。また、「地域連携」については、クリニックと病院の連携、かかりつけ医と精神科医の連携、外来と在宅の連携などについて評価することで、地域包括ケアの完成に向けてスムーズな連携を進めようとしています。 このように、連携に際しては紹介状等様々な書類の増加が見込まれることから、書類作成体制の強化として「タスクシフティング」などを実施し、医師の業務負担の軽減、書類作成のスピードアップに努める必要があります。

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