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2022.06.20(最終更新日:2022.06.20

クリニックDX(オペレーション)①

クリニックDXイメージ

少子高齢化が急速に進むわが国において、人手不足が深刻な問題になりつつあります。また、長引くコロナ禍で「デジタルシフト」が急速に進んでいます。そのような中、クリニックでもデジタルツールを活用した生産性向上(クリニックDX)の取り組みに注目が集まっています。

生産性とは何か

「生産性」とは、インプット分のアウトプットで計算されます。インプットは「コスト」を意味し、アウトプットは「売上」と考えることができます。長引く不況の中、診療報酬の引き上げは期待できず、コロナ禍で受診控えなどの影響もあり、徐々に患者減少が始まっている今、売上を増やすことは難しいと考えます。そのため、クリニックにおいても、コストを下げることで生産性を高めることが重要であると考えるようになってきています。

医療スタッフ

クリニックは労働集約型

クリニックは長らく「労働集約型」ビジネスと考えられてきました。医師、看護師、コメディカル、医療事務など多くのスタッフがチームとなって各自のポジションの業務を行うことで医療サービスが提供されてきたのです。その結果、クリニックの全コストの5割~6割を人件費が占めているのです。また、クリニックの特徴として女性が多い職場のため、結婚や出産などを理由にスタッフが退職すれば、その都度スタッフを補充するということを続けてきたのです。

医師の負担を軽減することが生産性向上のカギ

クリニックでは、とりわけ業務が医師に集中しやすい構造にあります。診療(診察、注射、処方、処置等)は医師がメインで対応します。また近年、レセコンから電子カルテに移行が進み、電子カルテの入力が医師の業務集中に拍車をかけていると言えるでしょう。したがって、医師の負担を軽減することが生産性向上のカギであると言えます。
医師の負担軽減を目的に、2008年に病院では医師の事務作業をサポートするスタッフとして、「医師事務作業補助者(医療クラーク)」の配置が診療報酬点数で評価されました。それから診療報酬改定の度に点数の引上げ及び適応範囲の拡大が行われ、現在は病院の約3割に配置されています。

タスクシフティング

クリニックにおける医療クラーク配置の効果

クリニックでは2022年現在、診療報酬の評価は行われていませんが、クリニックにおいても評価がなくても、医療クラークを配置するケースが増えてきています。それは、医療クラークを配置することで「電子カルテの代行入力」や「書類の代行作成」などが行われ、医師の事務作業の負担が減り、診療業務に集中できる環境が整い、診療のスピードアップに貢献しているためです。患者が多いクリニックや医師が処置業務を行う耳鼻咽喉科などで、先行して導入が進んでいます。
また、このタスクシフティングの流れは、医療クラークだけではなく、日ごろから医師をサポートする看護師やコメディカルに波及させることで、クリニック全体が医師の業務集中を減らし再配分することの重要性を理解するという効果もあります。

タスクシフティング

タスクシフティングの考え方は、➀スタッフに業務を再配分する、②デジタルツールで業務を減らす、という2つの考え方があります。前者は定型化、自動化しにくい業務を担当し、後者は定型化、自動化しやすい業務を担当することになります。
タスクシフティングを行う際、医師の隣に医療クラークを配置するために、新たにスタッフを増員しては、かえってコスト増となり、本末転倒な結果となってしまいます。そこで、できるだけ現スタッフの範囲で配置転換を行うことが大切です。電子カルテはもともとレセコンから派生したものであり、レセコン操作に長けている受付スタッフを医療クラークにコンバートすることが当然の流れと言えるでしょう。
しかしながら、受付スタッフにいきなりコンバートを伝えると、「余力がない」「今の仕事で手いっぱい」と言われることが予想されます。そこで、受付スタッフの業務をデジタルツールに代行させ、受付スタッフの余力を作り出す必要があるのです。スタッフへとデジタルツールの業務の再配分を同時に進めることが大切なのです。
つまり、タスクシフティングとオートメーション化は表裏一体の関係にあり、誰に(どんなツールに)、どの業務を再配分するかを考えることに他ならないのです。

タスクシフティング

クリニックDXの進め方

クリニックのDXを進めるためには、順序が大切です。以下に一般的な手順を例示します。
①業務の見える化(クリニックの業務フローを整理確認する)
②標準化と個々のスキルアップ(誰もが同様に行える手順・フローに整える。全体のレベルアップも併せて行う)
③業務の再配分(標準化された業務の中で、配分先を検討する。タスクシフティング)
④新業務フローの検証(再配分後の新たなフローを実際に動かし検証する)
⑤デジタル・ツールの導入・活用(単純・定期の作業はデジタルツールを活用して、効率化・省力化を図る)

タスクの図

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