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2021.06.29(最終更新日:2021.06.29

開業準備スケジュール(6)医療システムの選定

医師イメージ

引き続き、開業スケジュールについて考えていきましょう。今回は(6)医療システムの選定、について解説していきたいと思います。デジタル社会が進む中、医療システムの役割は年々大きくなり、複雑になっていますので詳しく考えていきます。

医療システムの選定(6カ月前~3カ月前)

医療機器の選定が進み、その後半あたりから、「医療システム」の選定が始まります。事業計画を作成する際に、医療システム投資の総額は大抵決まっており、その時点でおぼろげにはイメージがあると思いますが、それを明確に固めていくことになります。
医療システムの選定の流れは、(1)システム化の範囲を決める(2)情報を集める(3)デモを受ける(4)見積書を比較する(5)全体調整を行う、という流れになります。それぞれのプロセスの注意点を説明していきます。

(1)システム化の範囲を決める

システム化

基幹システムである、電子カルテとレセコンをベースに、周辺システムの範囲を考えていきます。周辺システムは、PACS(画像ファイリング)・検査管理システムなど、医療機器との連携するシステム。予約システムやWeb問診、オンライン診療などマーケティングに関するシステム。自動精算機・セルフレジ・キャッシュレス、オンライン資格確認など、生産性向上に関するからシステムに分かれます。
自らの特性(目指す方向性)に合わせて、範囲を決定します。注意点としては、開業時に必ずしもすべて必要ではなく、開業後の導入でも問題ないものもありますので、システム化の範囲を広げ過ぎて、過剰投資にならないように注意してください。

(2)情報を集める

情報収集

範囲が決まったら、インターネットや医薬品卸、開業コンサルタントなどを通して、該当するシステムの資料をできるだけ集めましょう。コロナ禍では展示会などが軒並み、オンラインになっていますから、オンラインで情報集めが重要になっています。
この際、いきなり見積りを取るのはお勧めしません。条件によって価格は大きく異なるため、いきなり見積りをとっても参考程度にしかならないためです。また、基本的には誰もが開業は初めての経験ですから、システム化の全体像が湧きにくいので、先輩・友人のクリニックに行って見学・ヒアリングするのも良いでしょう。

(3)デモを受ける

情報収集をすると、機能面はある程度分かりますが、実際の操作性や機能の詳細は分かりません。そのため、ある程度数を絞って、メーカーからデモンストレーションを受けることになります。デモを受ける際に、あらかじめ質問書を用意し、疑問点を明確にする他、実際に触ってみることも併せて行ってください。デモを受けると、どれも良さそうに見えますが、実際に触ってみると異なる印象を持つことも多くあります。コロナ禍で、「オンラインデモ」が主流になる中で、この触る機会を省いてしまう方もいるかもしれませんが、一度も触らず買って後で後悔しては困りますし、なかなか買い替えも難しいので、メーカーにしっかりシステムを触りたい旨を伝えましょう。

(4)見積書を比較する

見積書を比較

デモを受け、良いと思ったメーカーから見積書をもらいますが、見積書はメーカー同士の比較をスムーズにするため、同一条件での作成を依頼してください。条件によって価格が異なるため、まずは基本的構成(端末台数、ハード込か否か、連携する周辺システムなど)を伝え、見積りが出てから再度調整していきましょう。
各社から「見積書」が集まったら、同条件で比較表を作成し、それに基づきシステム化に関する全体の予算と比べて、価格調整が必要かを確認します。あくまで一回目の見積りは参考にとどめ、そこから調整していくということが大切です。
また、価格交渉は、時間をかければ良いというものではありません。1カ月を目安に期間を決めて集中的に行うことをお勧めします。

(5)全体調整を行う

それぞれのカテゴリー(基幹システム、マーケティング、生産性向上)で、意中のメーカーが決まったならば、メーカー間で「運用」の打ち合わせを行います。必ず、基幹システムから周辺システムの流れで選定を進めてください。すべての周辺システムは、基幹システムである電子カルテ(レセコン)との連携が必要になるためです。したがって、この時点で連携ができない、連携に時間を要するということになっては、選定が白紙に戻ってしまいます。必ず導入するメーカーを一堂に集め、すり合わせをする機会を設けてください。

(次回に続く)

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